このごろ我が家で流行っている BAKING その1 ラスク
昨年日本に行ったときに姉宅で美味しいラスクを食べました。それは市販のものでしたが、夫がとても気に入り、自分で作れるのではと、カリフォルニアに帰ってくるやいなや、ウエブ で作り方を調べて取り組み始めました。
とくにこの近所には、美味しいベトナムのパンやさんがあり、美味しいバゲットが手に入るのです。長いのが1本2ドルです。
まず、バゲットを薄くスライスします。そしてバターを塗り、ザラメを塗ります。
ところが、凝り性の夫のやることですから、とても時間がかかります。しかも彼は両面に丁寧に塗るのです。
あとは300度のオーブンで焼くだけ。バターはあまり溶かさず、上のザラメのざらざら感を出すのだとは夫の弁。これも両面を焼きます。
とても好評で、さしあげる人がみな、もっと欲しいと催促する次第。
昔々小さなオーブンを買いに行く母について吉祥寺の駅近くのお店までいった幼いころがよみがえってきました。そのころオーブンは珍しいもので、とてもコンパクトで今のトースターくらいの大きさでした。
その日から毎日私と姉は母の焼いたシュークリームを食べさせられ続け、すっかりシュークリームはもうたくさんと言う思いにさせられました。
このラスクもあまり作ると、ありがたみがなくなります。作る方も熱がさめたのか、今しばらくお休みしています。
結婚した時、義母は私に息子について「この子は食べることに興味がないから、バナナも剥いてあげてね。」と言ったことを思い出すと、夫が自分でラスクを焼きたいとおもうようになったということは、私がバナナを剥いたりしなかった愛(?)のおかげかと複雑な思いです。
竹下弘美